卒業生の活躍

■当校の卒業生が医学部入学後、どのような活躍をしているか、先輩の声をお届けします。

 

8期生 川崎医科大学2年(2022年12月現在) 中聡子さん

 

皆さんこんにちは!エースメディカル8期生で川崎医科大学2年(2022年12月現在)の中聡子です!
エースから川崎医科大学に進学した卒業生は少ないと思いますので、川崎医科大学1年生2年生の生活についてお話ししたいと思います。
他の医学部と違う大きな点は、川崎医科大学の1年生では二学期に解剖実習を行います。
解剖実習では、もちろん勉強はとても大変(今のとこ1番大変でした)ですが、それ以上に体力的にかなり大変だと思いました。1年生は寮なのですが、解剖実習が終わって部屋に帰った瞬間に地面で11時くらいまで寝て、そこからお風呂に入ってまた寝るという感じでした。今思えば本当に大変でしたが、当時はそれ以上にすごく充実した3ヶ月だと感じていたので、不安になる必要はありません!!
そして、1年生の時に、「消化器・呼吸器」「脳神経」「皮膚・運動器」「泌尿器・生殖器」など他にもありますが、各単元を一周します。これを解剖実習と同時並行で行います。
また、体育の授業もあるので、ストレス発散が出来て良かったです!!

2年生では、科目としては「薬物治療」「放射線」「免疫」「ウイルス」「寄生虫」などをします。二学期は、丸々「医学研究への扉」といって、5週間にわたり研究室へ配属されます。自分の学びたい科の研究室へ入ることが出来るので、楽しかったですし、とてもいい経験になりました。

このように、大学2年間のカリキュラムについて、話してきましたが、生活について話したいと思います。
1年生は寮で、10時門限であるため、寮の中で友人たちと遊んで過ごすことが多いように感じました。慣れない寮での生活は大変でしたが、友人との距離が近いため、助け合って仲良くなれることが利点だと思います。
寮は、高校生の寮とほぼ変わらない感じなので、「やったーー!大学生になれた!遊べるぞ〜!」と思って入学すると、ショックを受けるかもしれません。
が、しかし!!!2年生からは、完全に自由の身になります!!しっかり遊んでください!!(私も2年の冬休みにエースにご挨拶に来ました。)

大雑把ですが、こんなような2年間を過ごしています。
大学生では、高校生の時とは全然違う楽しさがあります!大変だとは思いますが、今が踏ん張り時です。本気で勉強して、大学に入ってから本気で遊びましょう!!
エースの皆さんが合格出来るよう、願っております。
ファイトです!!!!

 

6期生 東京医科歯科大学 M・Hさん

 

こんにちは、エースメディカル6期生・東京医科歯科大学1年(2019年10月現在)のM・Hです!
これより医学部1年生の学生生活を紹介させていただきます。
私の通う東京医科歯科では、1年生は教養部として教養科目(英語や数学、人文科目や第二外国語など)を学びます。つまり、入学してすぐに医学を学べるわけではありません。学んでいる科目の表題を見ると、中高生のものと大きく変わっていないように見えてしまいますが、その中身は自主的な学習、積極的な参加が求められます。また生物や化学、実験の授業はこれからの学習に関連しているので、特に深く実践的に学んでいます。本格的な医学知識を学ぶわけではありませんが、卒業してから医師として働くために必要な教養を養うことが出来ていると感じます。
もちろん大学によっては、1年生から本格的に医学を学んでいるところもあるそうです。早い段階で医学知識を学ばなければならないので大変そうですが、同時に充実もしているようです。
10月からは、医学導入という授業が始まりました。その一環として、ここ最近の4週間はShadowing実習という実習を行っています。附属病院で担当の医師、看護師、患者、5年生の先輩に付き添って、それぞれの1日の活動を実体験するというものです。実際に医療現場に入ることのできる貴重な機会であり、自分の将来の職場や役割がより強くイメージできたり、患者さんが求めている「良い医師」とはどのようなものなのか、直接お話を聞いて現場で学ぶことができました。この医学導入では、実習だけでなく、先端技術や医療ビジネスについての講義など、さまざまな視点から医学に関わる分野に触れることが出来ました。
また個人的には、大学主体のHealth Science Leadership Programというグローバル人材育成プログラムに参加しています。医療問題に関する講義・討論がすべて英語で行われるので、英語経験の少ない私にとっては挑戦ですが、自分の目標を叶えるための努力を続けたいと思っています。
1年生はこの先の学年に比べて、医学以外でも幅広い分野を学ぶことができたり、比較的自由な時間が多いので部活やアルバイトも楽しんでできる時期です。(1年生だけキャンパスが遠く、朝が早いのが辛いところですが…笑)残り半年も充実した時間を過ごせたらと思っています。
医師を志している皆さんにとって、この記録が少しでも参考になれば幸いです。受験生の皆さん、自分の力を見限ることなく、全力で頑張ってください!

 

5期生 獨協医科大学 M・Tくん

 

皆さんこんちには エースメディカル5期生・獨協医科大学2年(2019年10月現在)のMTです。医学部二年生の生活についてお話ししたいと思います。

私が医学部二年生になって感じたことは、一年生の時との勉強の難しさの違いです。

一年生では、高校の延長のような授業がほとんどでしたが、二年生になると、解剖学や、骨学、筋学など医学的な科目がほとんどになり、人体についての学習が始まります。

また、解剖学実習がはじまり、実際に人の体を開いて勉強することになります。人体には多くの構造があり、それぞれに役割や機能があるので覚えることは多いです。しかし、今後様々な病気について学んでいくうえで、人体の正常な構造や機能を知っていることはとても必要なことですので、覚えることが多くてすべて放り出しそうになる時もありますが、何とか頑張っています(笑)。

一番苦労していることは、勉強と部活を両立させることです。高校生みたいですが。。。(笑)

医学部の部活は熱心なところが多いので、時間を取られることが多いです。それらを両立させるためにはメリハリをつけることが必要だと思います。遊ぶときは本気で遊び、勉強するときは集中してやる、これをモットーに頑張っています。高校生みたいですね。。。(笑)

高校生の時との大きな違いは医学部に入ると、高校とは違い、同じ目的を持った仲間が周りにたくさんいるのでとても新鮮で刺激になります。自分の足りないところ学ぶところがたくさん見つかり、大きな成長につながると思います。まだまだこれから先も長いにですが、しっかりと頑張ろうと思います。

皆さんも受験は苦しいことが多いと思いますが、医学部に入ればそれ以上に楽しいことがたくさんあります。がんばって下さい。

 

4期生 香川大学医学部 S・Kくん

 

こんにちは エスメディカル4期生・香川大学医学部3年(2020年10月現在)のSKです。 医学部の学生生活、特に3年生の生活についてお話をしていきます。

 3年生になり、私の大学では2年生から引き続き医学基礎科目の講義が続いています。

また、講義に関連する実習の機会が多くなり、それに伴うレポート提出が増え、純粋に学習量が多くて忙しかった2年生とは別の忙しさがありました(相変わらずテスト期間は忙しいのですが…)。

しかしそれも前期で終了し、後期からは「統合講義」という、基礎科目と臨床の橋渡しをするような科目の講義が始まります。

今までは、それぞれの講義で「解剖学」「生理学」「免疫学」など個別の学問について学習してきましたが、ここからはそれらを横断的に扱っていきます。

私の大学ではこの横断的な1つの分野を「ユニット」と呼んでいて、「消化器ユニット」「精神神経ユニット」などがあり、それぞれの分野に関する疾患のメカニズムと治療について学んでいきます。

さらに、講義の1コマあたりの時間が90分から60分に変わります。このように、3年生の後期からは様々な変化があり、より臨床に近い内容を学んでいくこともありモチベーションも高まっています。

 半分が過ぎたわけですが、あっという間に時間が流れた気がします。しっかりと自分を見失わずに進んでいきたいと思っています。

 

3期生 昭和大学医学部 斎藤美加紗さん

 

皆さんこんにちは!エースメディカル3期生・昭和大学医学部4年(2019年10月現在)の斎藤美加紗です。

これより医学部の学生生活、特に4年生の生活についてお話をしていきます。

4年生には「CBT」「OSCE」という準国家試験が待っています。これは1~4年生で学んだ、座学におけるすべての医学知識を試す試験です。1年生から4年生では生化学や基礎医学、臨床医学など、将来医師として病院で働くのに必要な知識を学びます。この試験で70%
以上を取れれば合格となります。CBTは “computer based test” の略で、パソコンで御託の問題をほぼ一日かけて解く試験です。OSCEは医師としての患者に対するマナーや倫理を評価される試験で、何人かの面接官の前で患者さんの診察をします。
この二つの試験を突破することができると、9月からは1週間ごとに病院で各科をローテーションして実習をするいわゆる“ポリクリ”が待っています。私は現在、まだ3週目なんですが、血液内科、内分泌内科、脳神経内科などを医学生という立場で担当医師に付いて一緒に患者さんを診察しました。最近気づいたことですが、「椅子に座って教科書から学ぶ医学」と「病院で患者さんを診察しながら学ぶ医学」は全く異なります。同じ病気でも、教科書では典型的にみられる症状が実際の患者さんには見られなかったりします。もちろんこれ以外にも驚くことはたくさんありました。ナースステーションでは看護師さんは忙しそうにしているが、医師はわりと落ち着いていたり・・・。
現在の私の生活は、朝は病院に向かい、夜は病院から帰宅するといった日々です。4年生の4月から8月まではCBTやOSCEのために毎日勉強を頑張ったので今は病院で体を動かしながら勉強ができ、特に試験はないので、自分の時間が取れてTOEFL、IELTSなどの勉強ができます(留学に必要な英語のテストです)。私は来年、医学生としてアメリカの医学を学びに、ハワイ大学医学部 John A Burns Medical Schoolに行きたいので現在の病院実習の空き時間では、英語の勉強も頑張っています。皆さん、脳が活性化している若いうちにたくさん頭を使いましょう!全力で勉強に励んでください!!

もうそろそろ冬ですね、入試が近づいてきています。私は受験生のとき過去問を解き始めた時期です。一日一日無駄のないように効率よく勉強し、体調に気をつけながら勉強頑張ってください!合格に向けてガンバです!!!

 

2期生 浜松医科大学卒 K.Sさん

 

皆さんこんにちは。浜松医科大学卒でエースメディカル2期卒業生のK.Sです。
初期研修医1年目(2022年12月現在)として毎日働ています。
以下、初期研修の様子。国家試験のこと、地方国公立大の様子などをお伝えしますね。

 

初期研修医 1年目 一日の過ごし方~救急ローテ編~

救急ローテについて
 3か月間を研修医3人で回ります。急がなくても命に問題のない患者さんであれば、研修医がメインでバイタルチェック、問診、オーダー、採血、点滴ルート確保、エコーなど低侵襲な検査を行います。
鑑別を挙げ上級医の先生にプレゼントをし、今後の方針をご相談します。急ぐ患者さんであれば初めから上級医の先生と一緒に診察を進めていきます。

6:30 起床
7:00 家を出る
7:10 病院着 着替えや勉強 スライド作りなど
8:10 救急外来へ移動
救急外来にとにかく籠り、救急車で来院された患者さんの診察をしていきます。
17:30 当直帯へ引継ぎ。最後まで診る患者さんがいる場合が多く、18時~19時の間にひと段落することが多いです。
18:30 その日あった症例で疑問やアドバイスなど、上級医の先生に振り返りをしていただく。30分~1時間ほど。
19:30 研修医室で一息。お菓子を食べます(笑)
19:45 日中に書ききれなかったカルテを書きます。自分で復習をしたり、わからない箇所を教科書で調べたりしながら書いていきます。自分の中ではこの時間が1日の自己研鑽タイムです。
21:00 帰宅 ご飯を食べたりちょっとだらだらしたりお風呂入ったりするとあっという間に寝る時間になります。
24:00 就寝

救急科は1番大変なタームと言われています。実際入職してすぐの何も分からない状態であることも相まって、大変だったりつらいこともありました。
ただ、土日休みが保証されているので(当直・日直が入ってきてしまう場合もあり)、週末に休んだりリフレッシュに遊んだりするのが楽しみでした。
また、同じ期間にローテーションを乗り越えた同期が、戦友のような存在で仲良くなりました。
仕事終わりにご飯に行って励ましあい愚痴りあい(笑)、病院の創立記念日(公休)一緒にディズニーに行ったり楽しみました。

 

一日の過ごし方~外科ローテ編~

外科ローテについて
 病棟業務・カンファでのプレゼン・オペでの助手(主に第3助手)をします。簡単なオペであれば、執刀をさせていただけます。

6:00 起床
6:30 家を出る
6:40 病院着 朝のプレゼンの準備
8:00 カンファレンス
8:40 回診
9:00 包帯交換・処置
病棟業務(処方出したり検査をしたり)をしたり、オペに入ったり。オペでは第3助手がほとんどで、均衡を引く・糸を切るカメラを持つなどが主な仕事ですが、閉創での縫合や簡単な手術で執刀などさせてもらえます。
18:00 帰宅 もしくはカンファレンス。議論が盛り上がり遅くなる場合は22時とかも、、
19:00 帰宅 ご飯を食べたりちょっとだらだらしたりお風呂入ったり。余裕ができたら勉強もしたい。
23:00 就寝

 


国家試験について

試験40日前からの過ごし方
国試は毎年2/8.9あたりにあります。私は会場が遠く、朝6時にホテルを出発しないといけなかったので、当日朝5時に起きるために、年明けから朝方の生活に変えました。
国試はメンタル勝負なので、本番頭が真っ白になったとしても問題にこたえられるように意識して勉強してました。また、本番前に不安にならないよう、「自分はやってきた!!」と思えるよう、後悔のないように過ごしました。
5:00 起床 身支度・朝ごはん・昼ごはん・おやつの準備
5:40 出発
5:55 大学の図書館で勉強開始
8:30 ちょっと飽きてしまうこの時間に、気分転換目的に図書館ラウンジという食事可能な空間に移動し、朝ごはんを食べながら暗記物を眺めていました。
8:45 図書館での勉強再開
12:00 お昼ご飯を友人と食べながら、その日にテーマを決めてお互い予習し、1時間と時間を決めて暗記物の問題を出し合っていました。今思うと、この勉強が一番記憶に定着しました。
13:30 図書館での勉強再開 眠くて勉強効率が落ちたと思ったら、20分までと決めて、お昼寝をしました。
15:30 おやつを食べながら暗記物
17:30 一度帰宅。食事、片付け、少し休憩。図書館を出てから図書館に戻るまで、Max2時間と決めていました。
19:30 図書館で勉強再開
21:30 帰宅 お風呂
22:30-23:00 就寝
削るのは睡眠時間でなく、無駄な時間。受験はいかに後悔を残さないように努力できるかだと思うし、それが本番の精神状態に影響すると思います。

 


地方大学で感じたこと
◎良いこと
・地域にもようと思いますが、地元の方々が温かく、患者さんも優しい人が多かったったように思います。
・大学生活を伸び伸びすごせる。学生ならでは!の体験をたくさんしました。
・学生のほとんどが一人暮らしをしているので、仲間がいっぱいいる気分です(笑)友達の家に集まって、ただダラダラするなど思っているよりたのしいもんです。
・車の運転が不自由なくできるようになった。車を持つと行動範囲が広がり楽しいです。大学3年生の夏休みに車で東北一周しました。

 

◎悪いこと
・車が必要
・帰省や就活に時間とお金がかかる。特に飛行機移動で天候に左右されると大変そうでした。
・コミュニティが大学内+αバイト内くらい。どこの医学部にも言えることですが、、、本人のアクティブ具合次第なところは大きいです。
・高校や地元の友人などがあつまっているのを見ると寂しくなる時があります

 

1期生 北里大学医学部 研修医 佐藤俊郎

 

皆さんこんにちは、エースメディカル1期生・北里大学医学部6年(2019年10月現在)の佐藤俊郎です。

これより医学部の学生生活、特に6年生の生活についてお話をしていきます。

6年生には「医師国家試験」という最大の関門が待ち構えており、今までの集大成と言える学年です。
まず前期には大きなイベントが4つあり、これらについて順を追って説明していきます。
1つ目は病院実習です。今回は5年生で実習した科の中から更に深く学びたいと思った科を3つ選択し、各3週間ずつ回ります。この期間には海外留学をする学生や学外の病院にて実習する学生もおり過ごし方は人それぞれです。
2つ目は実習後の7月中旬に行うOSCEと呼ばれる全国統一の臨床技能試験です。医療面接能力や聴診・触診といった診察能力など実際の臨床現場で求められる能力の習熟度が問われます。
次に「マッチング」という就活試験があります。医学部を卒業し、医師国家試験に合格すると全員が研修医として2年間病院にて研修を行います。研修先の病院は学生個人で選択するため、多くの学生が5~6年の間に興味のある病院に脚を運び病院見学を行います。そして6年の夏に試験を行い、自分の研修先を決定します。私のいる大学は神奈川県ですが地方出身の学生も多くいて、自分の地元に戻る人も多く見受けられます。このマッチングでは大体1/3程度の学生が自大学の大学病院、その他の学生は他大学病院や市中病院にて研修を行います。
無事に実習・OSCE・マッチングを乗り越えると、国試前の大きな関門が待ち構えています。卒業試験です。卒業試験の時期は各大学により異なりますが、私の大学の場合には8月と11月の2回に分けて行われます。この試験が大きな関門たる由縁はその難しさです。一年生の時から今まで授業をして下さった先生方が腕によりをかけた問題が多く出題される為、学生は8月以降必死に勉強します。そして、卒業試験に合格すると2月に控える医師国家試験の受験資格が与えられるのです。

後期になるとこの記事を読まれている皆さんと同じように我々も第2回卒業試験と医師国家試験に向けて受験生としての日々を過ごしています。毎日、国家試験を視野に入れた講義があり月に1回のペースで模試があるので大学受験の時とあまり変わらない生活です。この記事を書いている今現在は国家試験の約100日前です。悔いの残らないよう、全力で勉学に励みます。

ここから入試本番までは本当にあっという間です。一日一日を大切に、そして体調に気をつけながら日々の勉強に取り組んでください。
お互いに合格を目指して頑張りましょう!

 

 

その後2022年、
研修医を終えた今。
皆さんこんにちは。エースメディカル1期卒業生の佐藤俊郎です。

現在医師3年目(2022年12月現在)で総合診療医になるべく日々研修しています。

峰岸先生の下で受験勉強をしていたのはいまから約10年前になりますが、今でもまだ昨日のように当時のことを思い出します。
医師という職業に憧れて勉学に勤しんだあの当時の自分があったからこそ現在の自分が在ると思っています。
これを読んで下さっている皆さんの最優先事項はもちろん合格でありそのためには当然学力が必須になります。
しかし、その他に受験突破において非常に大切なポイントとして私が考えていることがあります。
それはいかに臨場感を持って医学部生として過ごしている自分や医師として働いている自分の姿をイメージすることができるかということです。
このイメージが強ければ強いほど受験突破への「覚悟」へと変わり、皆さん合格へと大きく近づける強大な力になります。

今回ここではよく大学案内などで散見する典型的な医師としての過ごし方ではなく、皆さんに2年間の研修医生活を経た私の心境の変化とこれからの進路について、学部説明会では教えてくれない現状を共有します。

私が研修医になったのは2020年、COVID-19が大流行した年でした。研修医になったばかりの私はたくさん患者さんを診察し一日でも早く一人前の医師のなろうと意気込んでいました。
しかし、その希望はCOVID-19により早々に打ち砕かれました。感染経路も分からないまま大流行し、自分の手に負えない重症の方々が増えていく毎日、自分の無力さに自宅で一人泣いた日もありました。
今はだいぶ緩和されましたが当時の医療従事者は外出禁止で家族とも友人とも会えない日々で知らぬ間に私たちの医療従事者の心は蝕まれていました。今思い返すと家族や気の置ける友人の存在を大切さをこの時ほど再認識したときはありません。
さらに、研修医は1、2か月で部署が変わるため、部署ごとのローカルルールを覚えるのに必死でやっと慣れてきたころに新しいところに移るというのが常でした。今までの研修医生活の常識が覆り、理想と現実の差が大きい無常な世の中に精神的に休養を要する同期も数人いて他人事ではないなと強く感じたのを覚えています。

その時、自分の心を守るために私が考えたのは休日は敢えて仕事から離れてみるという選択肢でした。受験勉強の時や医学部受験の際は受験に合格する、国家試験に合格する、といった明確なゴールが設定されていますが社会に出るとだれも正解を与えてくれませんでした。
考えて行動し何が正解かを決めなければならないのです。当たり前だと思うかもしれませんが、6年間の医学部生活で気が付かないうちに人は環境に順応してしまいそこから脱却するのには非常に大きな力を要しました。仕事のことばかりを考えているとどうしても思考の柔軟性はなくなり、仕事上で起こった嫌なことばかりを思い出してしまいがちです。
休んでいるときも四六時中勉強をしなくてはならないという切迫感もありますが、研修医は2年間もありますしマラソンのように自分でペース配分をしなくてはなりません。そのため、敢えて頭をクールダウンするという意味で趣味や別の方向にも力を注ぎました。確かに息抜きとして今までの友人たちと会えなくなったのは悲しいことでしたが、むしろこのCOVID-19の期間は自分の内面を深く掘り下げることに最適な期間であったと思います。

この期間を経て、私は人前でプレゼンテーションをしたり表現をすることに長けており、人間関係構築能力が高い性格を持ち合わせていると自己分析しました。
そして医師としてこの自分の個性を最も生かせるのは人々の生活に深くまで入り込む総合診療医であると考えました。医師になると人々の人生最後の瞬間に立ち会うことが非常に多くあり、人々の人生の満足度は最期の瞬間に集約されていると個人的に考えています。
私は一人でも多くの人に幸せを感じて欲しいと考え、そのような場に携わることを決意しました。

今の私は研修医の当初に思い描いていた将来の自分像は全く違う道を歩んでいると思います。でもそれでいいんです。この世は選択肢であふれていますしこれは私が自分で選んだ道です。自分の選択を正解にできるように今後も努力していきたいと思います。

今後の進路として、私は地域枠で入学したためある一定期間は医師の少ない地域の診療所で医療を支えるミッションがあります。その際には地方自治体と協力をして地域住民がよりよく生きれるような環境づくりに邁進していきたいと思っていますし、現在すでにいくつかの計画が進んでいます。
そして、少しでも周りの人々を幸せにしていきながら自身の臨床能力及び人間としての幅を拡げていきたいと考えています。

皆様には今回、ベールに包まれた研修医生活の内情を少し共有させて頂きましたがいかがでしたでしょうか。数ある意見の一つとして考えていただければ幸いですし、まず合格した時の自分の強いイメージを持ってみてください。

拙文ですがここまで読んで下さりありがとうございました。皆さんといつか一緒に病院で勤務できることを楽しみにしております。

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